大阪府能勢町の野外活動施設「豊中市立青少年自然の家わっぱる」には哺乳類から植物や菌類まで、実に様々な生きものが棲んでいます。 しかも、その一つ一つを観察していくと、それぞれが生きていくために複雑に繋がり合い、森をつくっていることがわかってきます。ここでは、その小さな一つ一つの命を紹介しようと思います。
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2019年4月14日日曜日

ヤブツバキ

わっぱるの入り口付近、道路際にひときわたくさんの赤い花をつけた木があります。
ヤブツバキです。
5枚の大きな花弁の中心にたくさんのおしべがめだちます。庭や公園に植えられているいわゆる「つばき(椿)」はその多くが交配種でたくさんの種類があります。わっぱるに生えているヤブツバキは野生種で多くの園芸種のもとになっている原種でもあります。
また、この種子からとれる油は「椿油」として、化粧用や食用油などとして古くから日本人の暮らしかかせないものでした。日本人が大切にしてきた樹木の一つです。(De)

2019年3月22日金曜日

シキミ


シキミの花が咲きはじめました。シキミは古来より、仏様に供える植物として大切にされてきましたので、日本人にとっては馴染み深い木といえます。成木もせいぜい2~5mとさほど高くなく、わっぱるの森ではヒサカキ、アセビなどとともに林床部を構成する常緑樹です。濃い緑の中に散りばめられたように咲く淡い黄色の花々は見ごたえがあります。しかし、この木は有毒植物で、特に実に含まれるアニサチンという物質は猛毒で誤食すると死に至る場合があります。観察プログラムなどでは誤って口に入れることのないように十分な注意を要する植物でもあります。(De)

2019年2月2日土曜日

ゴヨウマツ

庭木や盆栽などでも良く見られるマツの一種です。





わっぱるで幅をきかせているアカマツに比べて、どうにも地味め。
アカマツは時に見上げるような大木があるというのに、ゴヨウマツはそれほど大きいものは見たことがありません。せいぜい、3~4メートルくらいでしょうか?ハイキングコースなど、キャンプ場でもやや標高が高い場所にひっそりと生えているイメージがあります。(成長スピードが遅いのでしょうか?)

アカマツとの大きな違いはその葉っぱです。アカマツは2本(枚)で一束。ゴヨウマツは5本(枚)で一束です。「五葉松」名前の通りですね。



キャンプ場で小さめのマツを見かけた時には、ぜひ葉の本数(枚数)を確かめてみてください。(Hu)

2019年1月13日日曜日

ヤブコウジ

びっしりと落ち葉が積もった真冬の森の中、ひときわ目に付く赤い実があります。ヤブコウジです。別名、十両とも言われ、千両や万両、百両(カラタチバナ)とともに縁起物とされ、お正月の寄せ植えに使われることも多いので馴染みのある植物ですね。樹高は10cmー20cmと低く、ほとんど落ち葉に埋もれてしまってたりします。寒い森の中でこんなに小さな木が赤い実をつけているのを見つけると少し嬉しくなりますね。(本日撮影)
(De)

2019年1月11日金曜日

アセビ

アセビはわっぱるではヒサカキの次くらいにありふれた常緑樹です。
樹高は高くありません。高いものでもせいぜい3m程度でしょうか。少しねじれた感じの幹と、楕円形の葉が特徴です。
毒がある植物でもあります。アセビを「馬酔木」と書くことがあります。葉っぱを食べた馬が、毒にあたって酔ったようにふらつくところから名付けられたとか。





2月~3月頃につぼ状の花が房となり垂れ下がります。ウメやサクラより少し早く、わっぱるの早春を告げてくれます。
ウメ、モモ、サクラなど、強豪ぞろいの春の花に比べると地味ですが、それでも寒さの残る山を彩ってくれます。

ところで、万葉集にもアセビを読んだ歌がたくさんあります。花が稲穂に似ているため、縁起が良かったからとも言われています。
この恋歌など、場内に咲くアセビの花を見ながらだと、年甲斐もなくキュンとしてしまいますね。↓

我が背子に 我が恋ふらくは 奥山の 馬酔木の花の 今盛りなり (作者不明)

(あなたのことを恋しいと思っている私の心は、まるで奥山に咲く馬酔木の花のように、密かに秘められて、でも溢れんばかりです) (Hu)