大阪府能勢町の野外活動施設「豊中市立青少年自然の家わっぱる」には哺乳類から植物や菌類まで、実に様々な生きものが棲んでいます。 しかも、その一つ一つを観察していくと、それぞれが生きていくために複雑に繋がり合い、森をつくっていることがわかってきます。ここでは、その小さな一つ一つの命を紹介しようと思います。

2019年12月22日日曜日

フクラスズメ

冬のわっぱるは昆虫たちが活動を控えるので、虫好きには少しさびしい気もしますが森の整備や清掃活動をしていると、いろいろなところで、成虫で越冬する虫たちと出会います。
フクラスズメです。「スズメ」とついてますが、スズメガのなかまではなく、ヤガ科になります。ややこしいですね。確かにスズメガ特有の戦闘機のような精悍な翅ではありません。
胴体はこのとおり、小鳥のスズメを思わせるモフモフの胴体が名前の由来なんですね。
山小屋の窓の桟(さん)にうずくまるようにじっとしていました。春になったらまた会えるかな?(De)

2019年12月7日土曜日

アカマツは今・・・

私が子どもの頃、ここでキャンプをしたとき、ここわっぱるのキャンプサイトあたりはアカマツ林でした。数十年前のことです。私が大学生になり、キャンプカウンセラーとして活動していたとき、アカマツはまだたくさん生えていました。今、アカマツは多くが枯れ、替わってコナラ、サクラのなかま、リョウブなどの広葉樹主体の森へと移りつつあります。枯れたアカマツは育ってくる広葉樹を見下ろしながら呆然と立ち尽くしているかのようです。
このままでは大きな枝が落ちたり、風で倒れたりして危険なため、伐倒(伐って倒すこと)しなくてはなりません。
今週は大きなアカマツだけでも2本伐りました。
年輪からするとおよそ80歳です。
伐ったアカマツを薪などにするため、玉切りといって小さなサイズに切り揃えます。



一旦、玉切りした木を広場に集めます。今週はここまで。さらに太い木を縦割りにし、乾燥させれば立派な薪になるのです。
玉切りしたアカマツの一部はファイアスツールとしてまだまだわっぱるに貢献してもらうことにしました。
森を構成する樹種の組み合わせは遷移しつつありますが、多種多様な木々たちがいつまでも子どもたちが森と出会う感動を演出し続けて欲しいと願うばかりです。(De)