大阪府能勢町の野外活動施設「豊中市立青少年自然の家わっぱる」には哺乳類から植物や菌類まで、実に様々な生きものが棲んでいます。 しかも、その一つ一つを観察していくと、それぞれが生きていくために複雑に繋がり合い、森をつくっていることがわかってきます。ここでは、その小さな一つ一つの命を紹介しようと思います。

2019年5月22日水曜日

ナラメリンゴフシ

コナラの新芽のところに赤いおいしそうな実のようなものが付いています。
しかし、これは実ではありません。「ナラメリンゴフシ」という虫こぶと呼ばれるものです。「ナラメリンゴタマバチ」という小型のハチのメスが芽のところに産卵します。幼虫から分泌される化学物質により、異常な成長をし、このようにリンゴのようにふくらみ、幼虫はその中で育ちます。この虫こぶを割って、中をのぞいてみましょう。
中心部に小さな幼虫がいますね。幼虫たちはこの実のような虫こぶを内側から食べて大きくなります。見事な作戦と感心するばかりですが、さらにこの育った幼虫に産卵管を刺して寄生するハチのなかまがいるといいますから驚きですね。(De)

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