大阪府能勢町の野外活動施設「豊中市立青少年自然の家わっぱる」には哺乳類から植物や菌類まで、実に様々な生きものが棲んでいます。 しかも、その一つ一つを観察していくと、それぞれが生きていくために複雑に繋がり合い、森をつくっていることがわかってきます。ここでは、その小さな一つ一つの命を紹介しようと思います。

2019年5月28日火曜日

テングチョウ

わっぱるの水遊び場の近くに3本のエノキの若木があります。その葉の裏側にさなぎを見つけました。
テングチョウです。色が変わってきているので、近々羽化すると思われます。3月に撮った成虫の画像です。
口のあたりが突き出ているのがわかりますね。テングチョウはバルビとよばれる口の部位が発達していてその特徴から「テング」のついた和名になっています。また、このチョウは成虫で越冬し、春、暖かい日に真っ先に活動しはじめます。早春の陽だまりに現れるので春の訪れを告げるチョウでもあります。
また、このチョウはエノキで育ちます。エノキはこのチョウのほか、オオムラサキ、ゴマダラチョウ、ヒオドシチョウの食樹でもあり、ヤマトタマムシもこの木を好むなど、多くの昆虫たちが集まる木でもあります。虫だけでなく、エノキの実は多くの鳥たちの好物でもあります。エノキは多くの生きものたちと繋がっています。わっぱるにもっとたくさんエノキがあればいいなと思います。(De)

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