大阪府能勢町の野外活動施設「豊中市立青少年自然の家わっぱる」には哺乳類から植物や菌類まで、実に様々な生きものが棲んでいます。 しかも、その一つ一つを観察していくと、それぞれが生きていくために複雑に繋がり合い、森をつくっていることがわかってきます。ここでは、その小さな一つ一つの命を紹介しようと思います。

2019年8月10日土曜日

ホシウスバカゲロウ

わっぱるの建物の中にしばしば昆虫たちが迷い込み、弱ったり、死んでしまったりして外に出られなくなった個体を目にすることがあります。これは意図的ではないのですが、自然に建物がトラップになってしまうのです。しかし、このことは、わっぱるにどんな生き物が住んでいるのかを観察する絶好の機会でもあるのです。
 今日、紹介するのはアミメカゲロウ目ウスバカゲロウ科のホシウスバカゲロウです。「カゲロウ」と名前についていますが、幼虫が水生の「カワカゲロウ」はカゲロウ目でまた別のグループでこれはウスバカゲロウのなかまです。
 ウスバカゲロウといえば幼虫があの「アリジゴク」であることはよく知られています。
「アリジゴク」

しかし、ウスバカゲロウのなかまの幼虫が全てあのすり鉢状のトラップを作るわけではありません。詳しい生態はよくわからないのですが、このホシウスバケゲロウはすり鉢状のトラップをつくらず、土の中に体の大部分を隠して、近づく獲物を直接捕食しているようです。幼虫は悪役っぽい風貌ですが、成虫は天使のような優雅さですね。(De)

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